2010年6月あたりから、twitterをやっております。
現在160tweets程ですが、だんだんと過去のログを探るのが重くなってきたもので、
本ページに転載致します。
第一弾は平成22年5月19日、現代芸術家 荒川修作氏の訃報を受けてつぶやいた一連のツイートです。
寡聞にして、今日まで知らなかったのだが、美術家の荒川修作氏が5月19日に亡くなったという。
氏のメルクマールとでもいうべき作品、養老天命反転地には現代美術に触れる愉しさを教えてもらった。つつしんで冥福をお祈りする次第である。
ただ、氏の事だ。あっちでもアグレッシブに活躍中に違いない。
ちなみにご存知ない方に申し添えておくと、養老天命反転地とは岐阜県営のテーマパークである。
1万8千平米を超える敷地は窪地状に整形されており、水平箇所は一つもない。建物内も含めてである。
おかげで反転地に入った人は、自分の平衡感覚を狂わされ、自らの認識のあいまいさに直面するという寸法だ。
別段ジェットコースターがあるのでもないのに、スリル満点のアトラクションである。
なお、トイレまでも傾いているので用を足す時は注意されたい。
私は用を足しているうちに筋肉痛になった。
なんで右に15度近く地面に近付きながら、踏ん張らねば成らぬのか。
人はままならないものだ。
とまれ、そんな具合で、現代美術というのが「解釈をたのしむ知的格闘」であると教えてくれたのが、
この養老天命反転地だ。
現代美術というのは一見訳のわからないものが多い。でもそれで良いのだ。
その訳のわからなさを、自分の持ちうる経験、知識を総動員して解釈を楽しむ。
後から図録をみて制作者の意図にどれだけ迫れたか楽しむのはミステリーであるし、
自分なりの解釈を深めるなら文学である。他の人と意見を交換するのも良い。
げに、現代美術は愉しいものなのだ。