純米大吟醸酒「蓬莱泉輝夜」(関谷醸造)レビュー

先日参加致しました、東京秘封2015こと「境界から視えた外界ー結ー」。
この同人誌即売会を含む大規模イベント「東方合同祭事・参」におきまして、蓬莱泉の純米大吟醸酒が限定頒布されました。
その名は純米大吟醸「蓬莱泉輝夜」(3,500円/720ml)。

企画者は愛知県設楽町の旅館「中野屋旅館 萃夢荘」です。
なんと蓬莱泉の蔵元、関谷醸造株式会社(愛知県設楽町)に特注して仕込んで貰ったオーダーメイド品だとか。
つまりは、高名なる純米大吟醸「吟」「空」「美」とは異なる清酒、一回限りの限定純米大吟醸酒です。
どんなお酒なのか、早速飲んでみましょう。




c0124076_19323180.jpg

パッケージを上方から。
上海アリス幻樂団原作・東方Projectの登場人物「蓬莱山輝夜」を訴求した外装となっています。
装画家はSWAYWINDのTOKIAME氏。

「蓬莱山輝夜」は「かぐや姫」をモチーフとした人物です。
今回の「純米大吟醸酒 蓬莱泉輝夜」は、蓬莱山輝夜をフィーチャーした即売会「竹取物語」の初開催を記念して企画されました。
このイベント「竹取物語」も「東方合同祭事 参」の一部です。

c0124076_2003560.jpg

パッケージは外箱の四面にわたり、蓬莱山輝夜と関わり深い人物が描かれ、外フラップ(外蓋)のみならず内フラップ(内蓋)までも装飾が施されています。
紙質も厚みがあって上質。外装の時点で相当なこだわり様です。

c0124076_201328.jpg

では、お味はどうなのか。
まずは色沢を見てみましょう。
少し黄色みを帯びた透明の日本酒。
熟成は1年〜2年でしょうか。
吟醸らしさの有るフルーティーな上立ち香が漂います。
柚子を思わせる柑橘系の芳香。

スペックとしては、原材料に国産米・国産米こうじを使用。
米の品種については明らかにされていません。
精米歩合は50%。「空」や「美」(40~45%)に近い数値ですが、すこし磨きが浅い。
吟醸酒らしく、冷蔵貯蔵を推奨との但し書きがあります。
アルコール度数は15度。

それでは一献。
精米歩合50%という数字、「吟醸酒」とも「大吟醸酒」とも称せる境界上の数値です。
しかし一口で確信しました。
これは単なる「吟醸酒」にあらず。
謳い文句通り、紛れも無い「純米大吟醸酒」です。

口に含んだ瞬間、口内を満たす豊かな吟醸香。
蓬莱泉の季節限定酒、純米大吟醸「はつなつの風」を思わせる果実香を持っています。
しかのみならず「はつなつの風」と比べても、一層フルーティー。
陶然たる柚子の香りが、しとやかに解けて行きます。
基調香、含み香ともに同一方向で、香りのバランスが大変によろしい。

純米大吟醸「空」の、林檎を思わせる香りとは異なる方向性の吟醸香です。
「ふくよか」というよりは「しなやか」。
「重厚」というよりは「華やか」。
この特徴、掛米は山田錦というより、夢山水じゃないかしらん。

ボディ(コク)は、フルボディというほど重くはなく、ミディアムボディ。
穏やかな喉越しが印象的です。
そして、鮮やかに喉を焼く辛さ。
香りと米の甘みが通りすぎた後、引き締まった辛口が味を収斂させていきます。
酸味は軽やかで嫌みがありません。
この辺りは実に関谷醸造らしい日本酒の味わいです。

余韻は極端に長くはありません。
そして、月光のごとくすらりと消えてゆきます。
玲瓏たる余韻。
全くエグミは無く、はらりと解けてゆく感触が好印象でした。
水、と言いますか甘露の如き美酒と申せましょう。
[PR]
by katukiemusubu | 2015-03-01 21:03 | 生活一般・酒類・ウイスキー | Comments(0)
<< ジャパニーズ・ウイスキーの終売... 八丈島旅行記5「再び太平洋を越... >>