ウイスキー入門!サントリー・ニッカ 両社ラインナップ一覧表(種類・価格別)

ジャパニーズ・ウイスキーの二大巨頭、サントリーとニッカ。
国内ウイスキー市場の9割を占める、そのラインアップは多々御座います。
公式ページを見ていても目眩がせんばかり。
そこで、定番品の現行全ラインナップを整理することにしました。
安価なものから高価なものまで、一括表示。
では、どうぞ。




現在流通しているウイスキーは大きく分けて、三つに分類できます。

一つ目はシングルモルト・ウイスキー。
単一の蒸溜所で生産された、麦芽(モルト)のみを原料とする単式蒸留ウイスキーです。
単式蒸留とは蒸留のたびに、もろみを出し入れする必要のある蒸留方法のこと。
一々もろみ(=発酵させた麦芽)を投入・排出しなければならず、手間がかかります。
しかしその分、風味豊かで個性あるお酒を生み出すことが出来ます。
最近珍重されているのはこの種類で、手間がかかる分、値段は高めです。

二つ目はヴァッテッドモルト・ウイスキー(ピュアモルト・ウイスキー)。
麦芽のみを原料とする単式蒸留ウイスキー、という点ではシングルモルトと同じです。
しかし単一の蒸留所ではなく、複数の蒸溜所の原酒を混合(ヴァッティング)する点に違いがあります。
ヴァッティングを行うことで、それぞれの原酒の個性を併せ持った、重層的な味わいを生み出せることが特徴的です。
ブレンデッドモルト・ウイスキー、ピュアモルト・ウイスキーとも呼ばれています。
これまた手間がかかるため、値段は高め。

三つ目はブレンデッド・ウイスキー。
麦芽のみを原料としたウイスキーと、その他穀物を原料としたグレーン・ウイスキーを混ぜあわせた(ブレンドした)ものです。
一般に、グレーンウイスキーは連続蒸留により生産されます。
連続蒸留とは、単式蒸留と異なり、一旦もろみを入れてしまえば蒸留終了まで機械がやってくれるという蒸留方法。
手間がかからず便利ですが、風味豊かかと問われれば、そうではありません。
しかし個性豊かなモルトウイスキーとブレンドすることで、個性を活かしつつも飲みやすい、相乗効果のあるお酒を生み出すことが出来ます。
最もよく消費されているタイプのウイスキーで、価格もこなれたものが多い印象です。

では、この三種類に即してサントリー・ニッカの製品ラインナップを整理していきましょう。
価格はH27年春現在の参考価格です。
リンクがあるものは、レビュー記事または関連記事と接続しております。


<サントリー>
サントリースピリッツの所管する国内の蒸溜所は三つ。
山崎蒸溜所(大阪府・1923年)、白州蒸溜所(山梨県・1973年)、知多蒸溜所(愛知県・1972年)の三つです。
このうち、知多蒸溜所はグレーンウイスキー専用の蒸溜所であるため、モルトウイスキーの生産はありません。

よって、モルトウイスキーの生産拠点は二つ。
それぞれがシングルモルト・ウイスキーを出しています。

<<サントリーのシングルモルトウイスキー>>

山崎蒸溜所産
1.山崎NA :700ml、4,200円。43度。ノンエイジ山崎、新山崎とも。シンプルな甘さ。
2.山崎12年:700ml、8,500円。43度。繊細かつ複雑、深い甘み。
3.山崎18年:700ml、25,000円。43度。果実感と豊かな余韻。
4.山崎25年:700ml、125,000円。43度。長期熟成シェリー樽原酒を使用。

白州蒸溜所産
1.白州NA(レビュー記事リンク) :700ml、4,200円。43度。ノンエイジ白州、新白州とも。仄かにスモーキー。
2.白州12年:700ml、8,500円。43度。爽快かつ鮮烈、森の香り。
3.白州18年:700ml、25,000円。43度。馥郁たる香りと旨味。
4.白州25年:700ml、125,000円。43度。長期熟成した三種の原酒がメイン。

<<サントリーのヴァッテッドモルトウイスキー>>

現行製品は無し。
昔は普及価格帯の「膳」「座」、中級品の「北杜12年」などがありました。

<<サントリーのブレンデッドウイスキー>>

山崎、白州、知多etcの各原酒をブレンドしてつくられたお酒達です。
非常に多くの製品銘柄があります。
ヒエラルキーとしては、
レッド<トリス<ホワイト<角瓶<オールド<スペシャルリザーブ<ローヤル<響の順です。

廉価なものから見て行きましょう。
容量違いは省略しております。

「サントリーウイスキー レッド」ブランド
1.レッド:640ml、884円。39度。

「トリス」ブランド
1.トリス<エクストラ>:700ml、1,080円。40度。
2.酒税法上のウイスキーではありませんが、他にトリスハニー、トリススウィートティー。

「サントリーウイスキー ホワイト」ブランド
1.ホワイト:640ml、1,174円。40度。いわゆる「白札」。マッサンに合わせた復刻パッケージも。

「サントリーウイスキー 角瓶」ブランド
1.角瓶:700ml、1,414円。40度。定番中の定番。
2.白角:700ml、1,414円。40度。端麗辛口。熟成7~9年のモルト原酒使用。
3.角瓶 黒43°:700ml、1,414円。43度。濃厚辛口。山崎パンチョン樽原酒使用。
4.プレミアム角瓶:700ml、2,000円。43度。芳醇旨口。シェリー樽やワイン樽原酒も使用。
「角瓶」はサントリーの主力ブランドです。
価格が同じで方向性の異なる三つの「角」と高級志向の「プレミアム角」がラインナップ。
正確にはウイスキーではありませんが、マッサンに合わせた「復刻版 角瓶」もリリースされました。

「サントリー オールド」ブランド
1.オールド:700ml、1,680円。43度。いわゆる「ダルマ」。シェリー樽原酒を使用。

「スペシャルリザーブ」ブランド
1.スペシャルリザーブ(レビュー記事リンク):700ml、2,300円。43度。白州産モルト原酒をキーモルトとしている。
かつては10年、12年などの年数表記ものがありました。

「ローヤル」ブランド
1.ローヤル:700ml、3,000円。43度。鳥井信治郎(マッサンでの鴨居英一郎)によるブレンド。
瓶のバリエーションが豊か。かつてはローヤル12年という年数表記ものがありました。

「響」ブランド
1.響ジャパニーズハーモニー:700ml、4,000円。43度。銘柄初のノンエイジ品。
2.響12年:700ml、6,000円。43度。H27春に終売。梅酒樽原酒を使用。
3.響17年:700ml、12,000円。43度。丁寧なマリッジ(ブレンド後の熟成)が特徴的。
4.響21年:700ml、25,000円。43度。山崎ホワイトオーク樽22年ものがメイン。
5.響30年:700ml、125,000円。43度。こちらのみ30面カットのクリスタルボトル。
響ブランドは二十四節気をモチーフとした24面カットのボトルデザインが特徴的です。
かつての「クレスト12年」や「サントリー プレステージ」「インペリアル」に替わる、最高峰のブレンデッドウイスキーに位置づけられています。

<<その他のサントリーウイスキー>>

サングレイン知多蒸溜所のシングルグレーンウイスキーも販売されております。
知多蒸溜所特製グレーン:700ml、8,000円。43度。12年熟成。
ただし、地域限定品(愛知県)のため入手困難です。


<ニッカウヰスキー>

ニッカの所管する国内の蒸溜所は二つ。
余市蒸溜所(北海道・1934年)、宮城峡蒸溜所(宮城県・1969年)の二つです。
双方ともにモルトウイスキーを生産しており、宮城峡にはカフェ式のグレーンウイスキー製造設備もあります。

よって、モルトウイスキーの生産拠点は二つ。
それぞれがシングルモルト・ウイスキーを出しています。

<<ニッカのシングルモルトウイスキー>>

余市蒸溜所産
1.シングルモルト余市:500ml、1,600円。43度。ノンエイジ、年数表記なし。ピーティ。
2.シングルモルト余市10年:700ml、4,640円。45度。重厚かつ香ばしい。
3.シングルモルト余市12年:700ml、7,240円。45度。香り豊か、それでいて穏やか。
4.シングルモルト余市15年:700ml、10,410円。45度。どっしりとして複雑、豊かな余韻。
5.シングルモルト余市20年:700ml、22,485円。52度。蜜のような口当たり、熟成感。

宮城峡蒸溜所産
1.シングルモルト宮城峡(レビュー記事リンク):500ml、1,600円。43度。ノンエイジ、年数表記なし。華やか。
2.シングルモルト宮城峡10年:700ml、4,640円。45度。柔らかく花のような香り。
3.シングルモルト宮城峡12年:700ml、7,240円。45度。嫋やかに甘く、軽やか。
4.シングルモルト宮城峡15年:700ml、10,410円。45度。シェリーの厚みある味わい、収束感。
余市と異なり、20年熟成ものは定番としては出ておりません。

<<ニッカのヴァッテッドモルトウイスキー>>

普及価格帯の「ピュアモルト」と高級価格帯の「竹鶴」、二つの銘柄が存在します。
「ピュアモルト」は原酒の特徴あふれる個性派、「竹鶴」はバランスのとれた優等生です。

「ピュアモルト」ブランド
ピュアモルト ホワイト:500ml、1,620円。43度。白文字のラベル。スモーキーフレーバー。
ピュアモルト レッド :500ml、1,620円。43度。赤文字のラベル。バニラの甘みと果実香。
ピュアモルト ブラック:500ml、1,620円。43度。黒文字のラベル。コクが深く、芳醇。
いずれも佐藤卓デザインのボトルを使用しています。

「竹鶴」ブランド
竹鶴ピュアモルト:700ml、2,290円。43度。ノンエイジ、年数表記なし。
竹鶴ピュアモルト17年:700ml、5,170円。43度。WWA二年連続世界一。
竹鶴ピュアモルト21年:700ml、10,410円。43度。濃厚で深い余韻。
竹鶴ピュアモルト25年:700ml、50,000円。43度。芳醇秀麗。
ほかに地方限定(九州博多)のヴァッテッドモルトとして「ニッカウイスキー 博多」が御座います。

<<ニッカのブレンデッドウイスキー>>

余市、宮城峡のモルト原酒とグレーン原酒等をブレンドしてつくられたお酒です。
これまた非常に多くの銘柄数を誇ります。
ヒエラルキーとしては、
ハイニッカ<ブラックニッカ<G&G<スーパーニッカ<フロム・ザ・バレル<ザ・ブレンド<THE NIKKA<鶴<竹鶴35年の順です。
フロム・ザ・バレルは価格帯的にはスーパーニッカとザ・ブレンドの間に位置しますが、その性質上、局外に置くべきかも知れません。

廉価なものから見て参りましょう。
これまた、容量違いは省略しております。

「ハイニッカ」ブランド
1.ハイニッカ:720ml、990円。39度。
マッサンに合わせた「初号ハイニッカ復刻版」も発売。

「ブラックニッカ」ブランド
1.ブラックニッカ クリア:700ml、900円。37度。廉価版ブラックニッカ。ノンピートで淡泊。
2.ブラックニッカ スペシャル:720ml、1,350円。42度。単にブラックニッカといえばコレ。
3.ブラックニッカ リッチブレンド:700ml、1,330円。40度。シェリー樽原酒がメイン。
4.ブラックニッカ 8年:700ml、1,490円。40度。8年以上の熟成。リッチで華やか。
サントリーにおける「角瓶」に相当するニッカの主力ブランド。
900円から1,500円の価格帯にバリエーション豊かなラインナップ。
他にマッサンに合わせた「初号ブラックニッカ復刻版」も発売。
2015年6月2日には、ブラックニッカ ディープブレンド(レビュー記事リンク)、45度、700ml 1,500円が発売予定です。

「G&G 白びん」ブランド
1.G&G 白:750ml、1,830円。43度。ゴールド・アンド・ゴールドの略。力強い味わい。

「スーパーニッカ」ブランド
1.新スーパーニッカ(レビュー記事リンク):700ml、2,230円。43度。当初は竹鶴政孝(マッサンでの亀山政春)によるブレンド。
その後、メジャーチェンジが図られ「新」スーパーニッカとなりました。
当初のブレンドを再現したものが「初号スーパーニッカ復刻版」として発売。
かつては「スーパーニッカ15年」という年数表記ものがありました。

「フロム・ザ・バレル」ブランド
1.フロム・ザ・バレル:500ml、1,900円。51度。無加水を訴求した孤高のウイスキー。
WWA2009では、響21年すら抑えて、日本のブレンデッドウイスキーの頂点に立ちました。

「ザ・ブレンド オブ ニッカ」ブランド
1.ザ・ブレンド:660ml、3,140円。45度。ブレンデッドウイスキーにしては珍しく、モルトベース。

「ザ・ニッカ」ブランド
1.ザ・ニッカ12年:700ml、5,000円。43度。新たなる高級ブレンデッドウイスキー。
H26年9月30日より発売開始。「ザ・ニッカ40年」も50万円で限定発売され完売。

「鶴」ブランド
1.鶴17年:700ml、9,190円。43度。ニッカの最高級ブレンデッドウイスキー。円熟の深み。

「竹鶴」ブランド
1.竹鶴35年:700ml、70,000円。43度。「竹鶴」ブランドながら35年ものはブレンデッド。
一応現行品ですが、年間1,000本程度の生産で著しく入手困難です。
ほかに地域限定(宮城県)のブレンデッドとして「ニッカ 伊達」が御座います。

<<その他のニッカウイスキー>>

宮城峡蒸溜所にあるカフェ式連続式蒸留器では、グレーンウイスキーの他、モルトウイスキーも生産されており、それぞれカフェグレーン、カフェモルトと呼称されています。
これらのウイスキーも販売中です。

宮城峡蒸留所カフェシリーズ
ニッカ カフェグレーン:700ml、5,200円。45度。
ニッカ カフェモルト :700ml、5,200円。45度。

またカフェモルトと通常のモルトウイスキーを掛けあわせた製品も発売されています。
ニッカの呼称するところの「オールモルト・ウイスキー」です。
モルトウイスキー同士を混ぜたのなら「ヴァッテッドモルト・ウイスキー」じゃないかしらん。
そう思われるかも知れませんが、さにあらず。

「ヴァッテッドモルトウイスキー」の前提としているモルトウイスキーとは、あくまで単式蒸留のモルトウイスキーのことです。
連続式蒸留器で作られたモルトウイスキーは、そもそも想定されていませんでした。
想定外の製法で編み出された、いわば第三のモルトウイスキー。
それが「カフェモルト」であり、「オールモルト」なのです。
そんなオールモルトウイスキーも二種御座います。

ニッカ オールモルトウイスキー
軽やかなモルトクラブと円やかなオールモルト。
モルトクラブ:700ml、1,310円。40度。甘くて軽やか。
オールモルト(レビュー記事リンク):700ml、1,500円。40度。豊かで円やか。長期熟成原酒を使用。


<サントリーとニッカ>

ここまでサントリーとニッカの現行ラインナップを見てきましたが、如何でしょうか。
価格的に言えば、同等品においてニッカはサントリーの20~30%ほど安く、お得感があります。
但し、価格の違いは両社の戦略や広告費用の差異によるものですから、一概にどちらがどうこうと言った話ではありません。
→H27.5.29更新:9月1日をもって、ニッカは最大で40%近い価格改定を行う旨を発表しました。
この値上げにより、両社の同等品における価格差はなくなり、がっぷり四つに組むことになります。

何より、お酒の甲乙は人それぞれのものです。
ニッカもサントリーも、それぞれに表情豊かなウイスキーを取り揃えており、今回紹介しただけでも五十を超える品目があります。
自分好みのものは何か、探してご覧になるのも一興でしょう。

香りを楽しみ、味を楽しみ、余韻を楽しむウイスキー。
国内の地ウイスキーや、本場スコッチウイスキーをはじめとした海外勢も魅力的です。
今回のブームを期に、はじめてみられては如何でしょうか。
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by katukiemusubu | 2015-04-06 19:56 | 生活一般・酒類・ウイスキー | Comments(0)
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