スターウォーズ / フォースの覚醒 感想と考察(ネタバレ)

2015年12月18日公開「スター・ウォーズ フォースの覚醒」を観てきました。
新三部作、旧三部作に続く、新たな三部作の第一弾。
スターウォーズサーガとしてみればEpisode7(エピソード7)に当る本作の、感想・レビュー・考察など。




<感想>

超大作同人映画。
溢れるパロティに、どこかで見た様な筋書き。
脚本は、エピソード4(新たなる希望)にエピソード1(ファントム・メナス)を振りかけた様な仕上り。

エンターテイメントとしては一流。
息もつかせぬ殺陣に空中戦(ドッグファイト)、宇宙空間での戦闘と見処は盛り沢山。
4DXでの鑑賞に適している。

現状で点数をつけるならば70点/100点。
しかしこの点数は、今後のエピソードにより50点にも90点にも変化する、可能性に満ちた70点。


<考察>

1.ファースト・オーダー(First Order / FO)って何?

旧三部作の悪役、帝国(銀河帝国)残党組織の一つ。
エンドアの戦い(エピソード6、ジェダイの帰還)で皇帝パルパティーンを失った帝国は、
その後も反乱同盟に対し戦争を継続したが、惑星ジャクーの戦いで決定的な敗北を喫し、銀河系における覇権を失った。

帝国は反乱同盟(改め、新共和国)と銀河協定を締結して講和し、軍縮を受け入れることになるが、
これを良しとしない一部の軍人(将校)や帝国臣民は、銀河系の未知領域へと転出・撤退していった。
その未知領域(アンノウン・リージョン)で結成された軍閥が、続三部作の悪役、ファースト・オーダーである。

エンドアの戦い(エピソード6)から30年後、「フォースの覚醒(エピソード7)」の開始時点において、
ファーストオーダーはアンノウン・リージョンに留まっているものの、未知領域を次々と開拓、植民地化し、
ジェダイ騎士団の復興計画をくじき、スターキラー基地(超兵器)を建造するなど、新共和国への復讐の機会をうかがっている。

一方、新共和国においてファースト・オーダー脅威論は少数派に留まり、
旧反乱同盟のレイア・オーガナ姫やアクバー提督らが私設軍隊(ボランティア・アーミー)「レジスタンス」を組織して、ファースト・オーダーの監視にあたっていた。

結果として少数派の懸念は的中し、
スター・キラー基地の超長距離砲撃により、新共和国は首都惑星ホズニアン・プライムを星系ごと破壊され、壊滅してしまう。
続いてファースト・オーダーはレジスタンスの本部惑星ディカーを標的とするが、
レジスタンスの猛反撃を受け、逆にスターキラー基地を失うこととなった。

これを受けたファースト・オーダーの最高指導者スノークは、
ハックス将軍に艦隊の再結集を命じ、エピソード7は幕を閉じる。
既に新共和国は首都を失陥しており、混乱状態にあること考えると、
エピソード8以降ではファーストオーダーによる銀河系中心部(コア・ワールド)への侵攻が予想される。


2.レジスタンス(Resistance)って何?

新共和国内部の私設軍隊(ボランティア・アーミー)。
レイア・オーガナ姫が将軍として組織を率いている。
帝国残党の監視を目的として組織されたが、あくまでも非正規軍であり銀河共和国のグランド・アーミー(正規軍)ではない。
レイア・オーガナ姫は新共和国に対し、公的な援助を要求したが、これは叶えられず、あくまでも存在の黙認にとどまった。

一種の軍閥であるが、新共和国内のファーストオーダーを憂慮する勢力などから資金援助を受けている。
とはいえ、旧作の反乱同盟軍(共和国再建のための同盟)と比較しても軍事力は脆弱で、劇中の発言によれば宇宙艦隊すら保有していない。
そのため、新共和国の首都惑星崩壊後のファースト・オーダーへの反撃もT70 Xウイング・ファイター(戦闘攻撃機)隊20機のみで行われた。

人材は豊富で、レイア・オーガナ姫の他、
エンドアの戦いの指揮官ギアル・アクバー提督やカルアン・イーマット大佐、ポー・ダメロン飛行隊長などが参加している。
また協力者として、ミレニアム・ファルコン号のハン・ソロ船長などがいる。
本部はアウター・リム(銀河系周縁部)の惑星ディカー。

エピソード7は軍閥vs軍閥の戦いで、言ってみればアクシズvsティターンズ
(目的としてはティターンズ・組織的にはエゥーゴ、なんにせよZガンダム)の感がある。
レジスタンスは、スターキラー基地の戦いで数多くの戦力を損耗しており、
ファースト・オーダー軍の動きにどう対応するのか、新共和国軍を含め、今後の動向が注目される。


3.カイロ・レンって誰?

ハン・ソロ(父)とレイア・オーガナ(母)の間に生まれた息子。
本名はベン・ソロ。

伯父(母の双子の兄)はルーク・スカイウォーカーで、ダース・ヴェイダー(アナキン・スカイウォーカー)は祖父に当たる。
祖父ダース・ベイダーを一方的にリスペクトしている。
劇中にダース・ヴェイダーのしゃれこうべが登場しており、ヴェイダー卿の死(火葬)後に回収されたと思しい。

元々は伯父をジェダイ・マスターとして修行に励んでいたが、FOの最高指導者スノークに誘惑されダークサイドに落ちる。
落ちかけの駄賃に、再建されつつあったジェダイ騎士団(ニュー・ジェダイ・オーダー)を壊滅させ、ダークサイド側に立つレン騎士団(レン・オーダー)の団長に収まる。
マスターたるスノークの立ち位置が不明であるため、シスの暗黒卿で在るか否かは定かではない。

やたらと周りに当たり散らす性向を持ち、メンタルは弱い。
そのため人望は低く、一般兵士(ストームトルーパー)にも避けられるほど。
祖父に似たヘルメットマスクを被っているが、特に生命維持装置という訳ではなく、単なるファッション。

流石にスカイウォーカー家の一員らしく、フォース感応力は高い。
しかしそれに慢心したままレイに勝負を挑み、返り討ちにされる。
スターキラー基地の爆散とともに、消息不明。

とはいえ、スターウォーズの鉄則は「遺骸が映らない限りは生きている」(もう一つの鉄則は「ライトセーバー戦は先に起動した方が負ける」)。
ラストでスノークも、カイロ・レンへの修行の本格化を言及しており、復活はほぼ確定的。
ただし爆散に巻き込まれているため、何らかの傷害を負った可能性は高く、マスクが生命維持装置として活躍する日も近いかも知れない。


4.レイって誰?/レイの正体について

本作(エピソード7 フォースの覚醒)における主人公の一人。
惑星ジャクーのスカヴェンジャー(廃品回収業者)。
5歳のときにジャクーに置き去りにされた過去を持つ。
EP7現在の年齢は19歳から20歳。女性。

高いフォース感応力を持ち、家族にジェダイがいた事が示唆されるも、誰であるかは定かで無い。
基本的にジェダイは、ジェダイ・オーダーにより妻帯(結婚)を禁じられているが、
彼女が生まれたのはジェダイ騎士団崩壊後であり、この戒律が維持されていたかも不明である。

ただしハン・ソロとレイア・オーガナ・ソロの娘という可能性は低そうである。
劇中の二人の会話は子供が一人であることを前提としており、その子供とはカイロ・レンの事であった。
カイロ・レン自身、レイには特段の感情を抱いてはおらず、兄妹という感はない。

むしろ有りそうなのは、ルーク・スカイウォーカーの娘という線(出自)である。
アナキンの様に「選ばれし者」として処女懐胎でも良いが、それにしては家族の記憶が強すぎる。
カイロ・レンのダークサイド堕ちに絶望したルークが、娘を遠い惑星に逃がしたという筋書きなら考えられそう。年齢的な整合性も合う。


5.ハン・ソロは死亡したのか?

劇中ではカイロ・レンのライトセーバーに貫かれて悶絶、シャフト内へ落下していったハン・ソロ。
ただしスター・ウォーズには、シャフトに落ちても生き残った前例がある。

エピソード1の悪役、ダース・モールがそれである。
彼はオビ=ワン・ケノービに身体を真っ二つにされシャフトへ落下、死亡したと考えられていたが、
ジョージ・ルーカスが原作をつとめたアニメ「クローン・ウォーズ」で見事復活を果たした。

そのためダース・シディアスと同じく、ハン・ソロが死亡したか否かは、未だ定かではないと思われる。


6.スターキラー基地の威力について

凄い。
デス・スターすら比べ物にならない程の威力である。

まずは射程距離。
目標にある程度近づいてスーパーレーザーを照射(発射)せねばならなかったデススターに対し、
スター・キラーの砲撃射程は銀河の外縁部(アンノウン・リージョン)から中央域(コア・ワールド)へ届くほどに広大である。
銀河の半分を射程圏内におさめているのだ。

そして破壊力。
スターキラー・ベースの主砲レーザーは拡散され、惑星一つどころか、星系をまるごと滅ぼす力を持つ。
逃げることすらままならない、まさに究極兵器。

グランドモフ・ターキンが見たら涙を流して喜びそうな、それはターキン主義(恐怖による支配)の結実であった。
30年の時は、帝国残党の力も、また蓄えさせたのだ。


7.最高指導者スノークの正体について

劇中では言及されず。
フォースのダークサイドの使い手として描写されるが、そもそもシスであるかすら明らかではない。

ただしスノーク登場時のBGMが、エピソード3(シスの復讐)のとあるシーンの曲に酷似していることがヒントとなる。
それは最高議長パルパティーンがアナキンに対し、自らの師であるダース・プレイガスについて語るシーン。
「賢人ダース・プレイガスの悲劇」として知られる場面である。

・・ダース・プレイガスは賢人と呼ばれたシスで、生命の本質を操作することを自身の探求目的としていた。
彼はその目的に達しつつあったが、弟子であるダース・シディアスに暗殺される。
それは他人の生命を操るすべを見出した賢者が、自分の命すら守れなかったという悲劇だった。・・・

という悲劇にも、皮肉にも思われた場面。
しかしプレイガスがシディアスを出し抜き、生存していたとしたら、彼が帝国残党を率いることになるのは不自然ではない。
何故ならば、シディアスに権力獲得・組織引率の知恵を授けたのは、他ならぬプレイガスだったのだから。

曲の場所から言えば、パルパティーン復活もありなのかも知れませんが。


8.首都惑星コルサントについて

新三部作では毎回登場し、旧三部作でも「インペリアル・センター」として言及されていた旧共和国(銀河共和国)の首都コルサント。
何故か今回のエピソード7では登場しません。

新共和国の首都はホズニアン・プライムに設定されています。
厚さ数kmに渡って都市構造が堆積し、もはや本来の地面がどこにあるかさえ定かではないメトロポリス、銀河の中心たるコルサント。
一体どこへ行ってしまったのでしょうか。

可能性としては、「コルサントはいまだ帝国の首都である」ことが考えられます。
皇帝パルパティーンを失い、エンドアの戦い・ジャクーの戦いで決定的な敗北を喫したとはいえ、銀河帝国は新共和国と協約を結べる程度には健在です。
一部の過激派がファーストオーダーとして辺境の軍閥化しているものの、帝国本体は本体として生きながらえているはず。
だとすればマス・アミダ大宰相の元、コルサントは相変わらずの帝国首都なのかも知れません。

そうすれば新共和国の首都がコルサントではない事も頷けます。
帝国が健在だとすれば、エピソード8以降、帝国と新共和国の共闘という熱い展開もありうるかも分かりません。


9.ルークが居た島(ロケ地)について

CGではなく、実在の島でアイルランドの「スケリッグ・マイケル島」と言います。
途中にあった石組みの集落は修道院跡で世界遺産に登録されています。
それにしても、ルークの服装はオビ=ワンらしい隠者然とした格好で、とても良かった。


10.今後の展開を予想(妄想)

ファースト・オーダー軍の侵攻により、大混乱に陥る既知領域。
一方、レイはルークを連れ出すべく説得するが拒絶される。
抵抗もむなしくファースト・オーダーに蹂躙される銀河系。
レイは復活を遂げたカイロ・レンと刃を交えるが、ダークサイドに覚醒したレンに圧倒される。
(この辺りまでエピソード8)
再びルークの元を訪れるレイ。
ルークはレイの説得に心を動かされ、レイを真のジェダイとして育て上げる。
(どこかでルークがレイの父であることを告白。「I am your father」をもう一度)
一方、銀河では新共和国臨時政府と帝国本体が同盟。
銀河同盟が結成され、共同してファースト・オーダーに当ることになる。
ルークとレイは、スノークとレン騎士団に対する最終決戦に望む。
ファーストオーダー側の超兵器に圧倒される銀河同盟軍。
ポーにも死の危険が迫るが、目覚めたフィン(FN-2187)が助けに入り、FO側の防衛に風穴を開ける。
同盟軍の勝利。銀河系に新たな秩序が樹立された。
(エピソード9完結)
レイがライトサイドにとどまれるか否か、
カイロ・レンがライトサイドに帰還できるか否かが、物語の焦点となりそうです。
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by katukiemusubu | 2015-12-26 13:59 | ブックレビュー・映画評 | Comments(0)
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