森本酒造「H.森本 魂醸 勢」レビュー

感想と評価。



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静岡県菊川市、森本酒造の「魂醸 勢」(こんじょう いきおい)を入手しました。
1.8L(一升瓶)で税込4,316円。
レビューを書き置きます。

森本酒造は、純米蔵、自醸蔵であり、
社長兼杜氏の森本均(もりもと ひとし)さんと息子さんで営む二人蔵です。
詳しい蔵の紹介については、「もったいない卸し」レビューをご覧ください。

今回の「魂醸」は2015(H27)BY(醸造年度)のもの。
販売店の紹介によると、斗瓶取りの純米大吟醸酒、同じく純米吟醸酒、さらに別立ての純米吟醸酒(特別純米酒)をブレンドしたBY締めくくりの品だとか。
そのため「二〇一五年 〆仕舞 遠州小笠自然流」との表記があります。

大吟醸と吟醸のブレンド酒は、成城石井オリジナル商品の京都伏見「玉の光 紙パック」(純米吟醸に2%の純米大吟醸をブレンド)くらいしか思いつかず、なかなか珍しい商品構成といえます。

アルコール度数は15度以上16度未満。
原材料は米(国産)・米こうじ(国産)。
その他のスペックは非公開となっています。

さて、そのお味はというと…。

上立ち香は濃醇。

純米大吟醸らしさは無い。
吟醸香ではなく、本醸造にも似た、こってりとした香り。
「フルーティー♪」とかではなく、「ザ・コメ!」という感じ。

この価格帯には珍しい香りで、意表を突かれる。
しとやかというより、骨太。

口に含むと、力強い米の旨味。
ガツンとした基調香、同一方向の味わいが、口内を満たす。

これがグラデーションをともなって15秒ばかり広がる。
一口に「米の旨味」といっても、甘みやコク、酸味やキレが含まれており、
舌で転がすとその重層をはがす様な楽しみがある。
それでいて、おそろしい程に円やかで、まったくしつこくない。

米の旨味の良いところだけを浮き彫りにした様な造り。
まさしく、名人芸である。

そして、後味は甘く。
キレのある辛味が残響の様にたゆたった後、
米粒を噛み締めた時の甘味を何十倍にも濃縮した様な甘さが、朗らかに、確かに感得される。

いわゆる吟醸酒(YK35みたいな…)をイメージして飲むと、
面食らいますが、しかし、価格なりの洗練さを持ち得た特異な純米酒です。

吟醸酒などもブレンドされているのは分かるのですが、ここは敢えて「純米酒」と言いたい。

「もったいない卸し」の上位互換と言うにふさわしい、良質な仕上がり。
ただし、味も価格も、高級な「純米酒」であり、その点に留意が必要かと思われました。

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by katukiemusubu | 2017-09-10 20:42 | 生活一般・酒類・ウイスキー | Comments(0)
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