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【レビュー】ニッカウイスキー「ブラックニッカ アロマティック」

感想と評価。



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<商品情報>
2017年(平成29年)11月21日(火)発売。
ニッカウヰスキー「ブラックニッカ アロマティック」を購入しました。

余市と宮城峡をかけ合わせた「クロスオーバー」(レビュー記事リンク)
これらに続く第三の数量限定商品。今回は宮城峡蒸留所をフィーチャーした一本となりました。

開栓時の第一印象は「若いな!」。
ブレンダーズスピリットはもちろん、クロスオーバーと較べても鮮やかな水色をしています。

萌黄色をしており、真紅のボトルカラーと相まって、華やいだ印象です。
熟成樽の種類や保存場所にも左右されるところがありますが、一般的には「色の深浅」は「熟成の長さ」に比例します。
そのためグラスに注いだ液体の色の浅さを見て、相当若いな、という印象を受けました。

熟成年数が若いお酒というと、酒精香(アルコール香)が刺激的で、攻撃的なイメージがあります。
しかし、本品は若いお酒を使っていながら、上手く年長のお酒とのブレンドが図られており、バランスの良い商品に仕上がっていました。

実験室めいた「クロスオーバー」の飲み口はそれはそれで面白いものでしたが、
「アロマティック」の滑らかさは心地よく、本商品は万人にお勧めできる商品と思われます。
カフェグレーンは偉大だ。


<テイスティングノート>

上立ち香は三段構成。

ツンとくる酒精香。
その後に立ち上がる、緑がかった若葉の香り。
最後に焼き立てパンの様な甘い穀物香が広がる。

口当たりには潤いがあり、非常に滑らかでクリーミー。
若いモルト原酒を、グレーン原酒がたおやかに包み込んでいる。
カフェグレーンの存在感が際立つ。

基調香は、温州みかんや甘柿を思わせる秋の果実香。
じわりとした甘みが、淑やかな口当たりを伴って、穏やかに広がる。
加水すると季節が進み、その様子は冬の果物(キウイや苺、林檎)を思わせる。
酸味を含んだ甘み。ほのかなビター感。

余韻は、樽香の柔らかな甘さが主流を占める。
その合間に、かすかなヨード香が、木漏れ日の陰の様に佇んでいる。
含み香はさっぱりと、静かに消えてゆく。

by katukiemusubu | 2017-11-24 19:59 | 生活一般・酒類・ウイスキー
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