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DAコンバーター試聴会2012短文雑感(感想レポート)

平成24年8月25日、フジヤエービック主催のDAコンバーター試聴会に行って来ました。
本来はDACの試聴会なのですが、Agara AGH-1000をはじめ、
ヘッドホンアンプも数多く出展されておりました。
訪問したブースについての雑感を書き置きます。



〈Agara〉
ハイエンドショウトウキョウ2012春において、100万円ヘッドホンアンプAGH-1000、
当時の型番はPROTO H01を発表し(当時の試聴レビュー記事)ヘッドホン・オーディオファイルの度肝を抜いたAgaraは、今回、株式会社メースのブースに出展。
製品版AGH-1000を試聴可能にしていました。AGH-1000の最終的な価格は108万円(税抜)と決定されたようです。
現在の消費税率で計算すると、税込1,134,000円。
常時列が途切れぬ様子で、今回は1時間程度しか会場に滞在できなかった事もあり、試聴に漕ぎ着けられませんでした。
次回は試聴したい処。
→試聴致しました。試聴レビューは秋のヘッドホン祭り2012長文雑感の記事に書いております。

〈完実電気〉
完実電気株式会社のブースにはGEM-1、AGH-1000に並ぶハイエンド・ヘッドホンアンプ、英国EAR社のHP-4(約80万円)が出展。
パソコンとDACとはスイス・オルフェウスのUSBケーブルで繋がれ、DACには米国ジェフローランドのAeris DAC(140万円)が奢られるという豪華な構成。
EAR社は真空管の名手として知られるメーカーですが、HP-4もその趣向に違わぬ、ザ・真空管とでも言うべき音。
倍音成分が力感をもって増幅され、脚色的。残響もよくとらえられるため、全体的に響きが保たれ暖色的な音色でした。
しかし、その脚色は嫌味なものではなく、むしろ端正な美しさがあります。
分解能も高い印象。ただ分解能については、その高解像感で知られるAeris DACの賜物かもしれません。

〈トップウイング〉
有限会社トップウイングのブースではイタリア・M2TECH社のヘッドホンアンプ付きDAC、vaughan(63万円)が出展。
M2TECH Vaughanは32bit384kHz対応のハイエンドDAC。幅40cm×奥行き40cm、総重量10kgという大きさながらバッテリー駆動が可能です。
大変高い解像感を有しており、 レンジ感も良好。大編成交響楽などにも好適です。
ボリュームは200段階以上ありますが、ギャングエラーもなく快適に音量調節ができます。
音色は素直でかつパワフル、どこかの周波数で癖があると言ったことも感じられませんでした。
M2TECHの製品はN-modeのDAC、X-DP1-HFに組み込みが為されるなど、他社からの信頼も厚いものですが、今回が初のヘッドホンアンプ付きDACとなります。
初めての製品とは思えない作り込みと高解像感、さらにそれを際立たせる力感を持ちあわせており、非常に印象的な商品でした。

〈フックアップ〉
株式会社フックアップは、米国Lynx Studio Technology社のDAC、Hilo(25万円)を出展。
前面にタッチ式のLCDパネルを搭載しているのが印象的です。今回はアナログメーターが表示されていました。
Lynx社は放送局やレコーディング・スタジオなど、プロユースの製品を作る会社ですが、同機に搭載されたヘッドホンアンプで聴くと、まさにそれを意識させる音色でした。
解像感が高く、それに脚色を加えない素直な音です。力感はないものの、モニター的であっさりとした塩梅。
一方、DACとしてのみ用い、ヘッドホンアンプとして東京サウンドのValveX/SEを使用した場合ですと、高い解像感が保たれたままに、力感と艶をもってドライブされ、リスニングにも好適になります。
安心して使えそうなDACでした。
また同社の取り扱うAntelopeの製品についても、Antelopeの超弩級DAC"RUBICON"を含む日本語パンフレットが制作されており、近くルビコンが日本にもやってくる事が期待できそうです。
by katukiemusubu | 2012-08-25 18:47 | Ecouteur(ヘッドホン)
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