とらやパリ店のみで販売している商品。
バレンタインシーズン限定で国内発売の運びとなりました。
9粒1,512円。感想と評価を書き置きます

国内版パッケージ。
10cm角の小振りな箱。
これをブラウンのゴムで綴じている。
いたってシンプルな外見。
昔もらったパリ店の販売品は、虎屋の包装紙(黒に金地)で包まれていた記憶があります。
今回のパッケージは、おそらく繁忙期特有の簡易包装なのでしょう。
中は金地の仕切りで区切られ、羊羹・オ・ショコラの黒みがかった色彩を引き立てています。
一粒一粒が個包装されているわけではなく、全体包装である点に留意。

本体。
2.5cm×2.5cm×1.5cmほど。
一口サイズに仕上がっています。
まんべんなくグラニュー糖がまぶされ、丁寧な仕事ぶり。

では、実食。
一粒、容積10立方センチメートル足らず。
その中に、四段階の味が仕込まれておりました。
はじめに来るのは衣=グラニュー糖のザクッとした食感。
パート・ド・フリュイを思わせる感覚で、洋菓子にも近い味わいです。
次に来るのは甘味=ショコラ羊羹の存在感ある甘さ。
ビターチョコレートを用いているらしく、重く、とろける様な味わいです。
まさに良質なショコラを食べているかの様。
しかし噛み進めるに従って、第二の甘味=ようかんそのものの甘さが感じられます。
「とらや」らしい、たおやかな小豆の風味あり。
やはり、これはショコラでありながらも羊羹なのです。
これら三つの味わいが渾然一体となって、最後に、隠し味のラム酒の香りが引き立ちます。
衣のさらりとした甘味、芳醇なショコラと餡の旨味、ラム酒のほがらかな香味。
それぞれの味わいを破綻なくまとめながら、羊羹らしい柔らかな食感も保っています。
「流石はとらや」、と言った処でしょう。
賞味期限(日持ち)は購入日から12日ほど。
残念ながら、今回はバレンタインシーズンの限定販売との事。
常時販売であれば、ちょっとした贈り物や蒸留酒のお供にも良さそうな商品かと思います。