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八丈島旅行記3「八丈富士登山 中央火口丘の湖沼群(湿地帯)+樫立向里温泉ふれあいの湯」

伊豆諸島最高峰・八丈富士の火口内。
中央火口丘の湖沼群(大池)に辿り着いた探検隊(1名編成)。
ひとまずは写真をどうぞ。

 →八丈島旅行記リンク 1「冬の太平洋を越えて!東海汽船 橘丸(往路)」
            2「ジャングルを越えてゆけ、火口内の地下深林(八丈富士登山・地下森林編)」
            3「八丈富士登山 中央火口丘の湖沼群(湿地帯)+樫立向里温泉ふれあいの湯」(当記事)
            4「滞在記 ホテル リード・アズーロ/八丈島焼酎 飲み比べレビュー」
            5「再び太平洋を越えて!東海汽船 橘丸(復路・伊豆諸島歴史紀行)」



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流石に湿地帯だけあって、周りは水苔ばかりです。
むしろ水苔が地面、というべきか。
豊かな水量をたたえており、一か所に留まっていると、踝辺りまでじわじわと沈んで行きます。

灌木はすっかり途絶え、見晴らしは良好。

流石に腰を下ろすわけにもいかず、歩き回りつつ、写真を撮ったり、池を眺めてみたり。
その内によく乾燥した広場を見つけたため、軽食を取ることにしました。
井村屋の「スポーツようかん」を食す。染みる味わい。

時刻は14時。
そろそろ戻ろうかしらん、と火口全周を見渡したところ、お鉢巡りを為さっている方が幾組か。
その内の一組を見ていると、どうもコチラをご覧になっている様です。
こちらを指さして、何やらかんやら。

ともあれ、手を振ってみます。
両手を挙げて、大きく手振り。
すると。

「うわぁぁ〜、人だぁーッ!」と火口中に響くような大音響。
相当ビックリさせてしまった様です。
以下、大声でのやりとり。
私 「人ですよーっ!」
相手「ヒト!?そこ行けるんですかー!」
私 「悪路ですが、なんとかー!」
相手「カルデラ湖あるんですねー!どうですかー!」
私 「とても!綺麗ですー!」

たしかに。
火山に登ってみたら、火口のド真ん中に人がいたというシチュエーション。
驚かない方が無理というものです。

この大声のやりとりで、他のお鉢巡りの方々にも気付かれたらしく。
1.5kmの円周のほうぼうから「おーい!」「こんにちはー!」とお声掛けいただきました。
その度に、声のする方へ身体を向けて、声を上げ手を振る探検隊(一名編成)。
中央火口丘が一つの舞台になったかの様です。
さすがに気分が高揚します。

はじめに声を掛けてくださった方々。
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火口のダイナミズム。サイズ感。お分かりいただけるでしょうか。

拡大するとこんな具合です。
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お二人のご様子。

そんなこんなで爽快な心持ち。
下山することにします。
一言、「御機嫌よう!」
と叫び、藪の中へと潜ります。

藪を漕ぎ、地溝帯を抜け、火口内の丘陵を越え、火口壁の側面へ。
道を辿り、紙テープを回収し、三叉路へ出ます。
進路、東。
中央火口丘から30分ほどで、最低鞍部に復帰しました。
稜線に抜け出たところ、ちょうどお鉢巡りを終えた一団とばったり。
「あなた、もしかして」
「ええ、先程はどうも」
などとお話しつつ、しばし休憩です。

14時45分、最低鞍部を出発。
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勢い良く、階段を下っていきます。
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15時05分、登山道ゲートに到着。
待たせたな、アズーロ号!
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時刻はティータイム。
八丈富士周回道「鉢巻き道路」を経て、ジャージー牛を育てているという「ふれあい牧場」へ参ります。
ジェラートを食べるのです。

15時10分、「ふれあい牧場」に到着。
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残念ながら、冬期はジェラートの販売を行っていないとの事。
ううむ、調査不足でした。

しかし絶景を観られたから良しとする。
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ふれあい牧場では、ジャージー牛以外に肉牛を育てているとの事でした。
日照に優れた牧場でのびのび育てられた牛。
美味しそうであります。

ともあれ酪農の地、八丈島へ来たのに、乳製品に触れないのも勿体無い。
116‰の坂を下って、坂下地区のスーパーへ行くことにします。
15時30分出発。

レッツ。
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ダイブ!
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標高差500mを滑り降りる。

瞬く間に麓まで降りてきました。
時刻は15時45分。
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あまりにスピードがつきすぎて、ブレーキから焦げた様な匂いがしたのは恐ろしいこと。
25kgの電動アシスト自転車の質量、下りでは脅威の威力です。
さすがに徐行しました。

その後。
八丈島空港を見学し。
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地元の裁判所を眺め。
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法務宿舎のロートル加減に感じ入り。
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スーパーで「八丈島ジャージーバター」と「マカジキの島寿司」を購入し。
(双方とも実に美味!)

備前宰相こと宇喜多秀家卿の墓所に拝礼し。
(岡山城の石垣が奉納されている辺り、風雅!)
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島の西岸、大賀郷地区の玉石垣(陣屋跡)に着いた頃にはすっかり西日が差していました。
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時刻は16時40分。

温泉に行きたいところです。
しかし温泉は、現在地たる平野部(坂下地区)から200mも標高を上げた、「坂上」地区にしかありません。
もう日も暮れるというのに、そんな坂を行かねばならぬのか。
だが、島まで来て温泉に行かぬとは「温泉好き」の名が廃る。
べらぼうめ!

ということで、坂上地区へ至る急坂「大坂」を登ることにしました。
自転車を引きひき、坂道を詰める。
途中、振り返って一枚。
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まあ、名の通り。
八丈富士があんなにも遠い。
またもシートゥサミットです。

とはいえ、トワイライトサイクリングも乙なもの。
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太平洋に沈む夕日は西岸ならではの絶景です。

ホテルの人が「心臓破り」と読んでいた大坂の急坂を、えっちらおっちら、登っていきます。

汗だくではありますが、「大坂トンネル」を越えて坂上の「樫立地区」に入りました。
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八丈島は第二次世界大戦の当時、海軍を中心とした要塞化が進められたのですが、
その名残として各所に防空壕があったり、「防衛道路」という名の道があったりします。

70年前の公共工事の名残り。

17時10分、樫立向里温泉「ふれあいの湯」に到着しました。
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湯賃は大変お安く、300円。都内銭湯価格の2/3です。

ふれあいの湯と言うだけあって、客層は地元の方が中心。
上代東国方言と上方言葉がクレオール化した「八丈方言」。
これを雅やかに操る地元の古老と共に露天風呂につかりつつ、お話。

八丈島に伝わる民話を教えていただきました。
良きふれあいであります。

温泉自体は黄褐色の濁り湯、強烈なナトリウム塩化物泉です。
消毒剤を入れているそうですが、それを感じさせぬ圧巻の成分量。
聞きしに勝る強塩泉と言えましょう。

源泉温度は57度。PH6.6。
火山ならではの熱さで、内湯42度、露天45度くらいかしらん。
特に露天風呂の豪快な掛け流しは素晴らしく、
人が入っていなくとも、湯船からダバダバと湯が溢れてきます。
総檜造りの内湯も渋く、濃厚な成分もあり、湯上がり時には身体が芯から温まる良い湯です。

さて、17時40分。
湯を上がるとすっかり夜。
12km離れた宿「リード・アズーロ」へ戻ることにします。
ついに自転車の予備バッテリーを投入。

離島の交通というと、夜は絶望的な場合が多いですが、八丈島は良好。
夜道でもこまめに街灯があり、安心です。
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長らく、伊豆小笠原諸島が行政的に東京都であることが謎でしたが、今回の旅で合点がいきました。
離島の整備にはお金がかかる。
だからこそお金のある自治体の元にあることが必要なのです。

さて大坂のトンネルを抜けると、大賀郷の夜景が見えました。
夕焼けとは違った喜び。
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車輪よ、あれが大賀郷の灯だ!

満天の星空を振り仰ぎながら、八丈島をひた走る。
大賀郷、三根、永郷へ。
19時05分、ホテル「リード・アズーロ」に到着です。
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by katukiemusubu | 2015-02-16 20:44 | 登山・トレッキング・温泉
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