【レビュー】イチローズモルト モルト&グレーン リミテッドエディション ジャパニーズブレンデッドウイスキー (WWA2018受賞酒・リミテッドリリース)

感想と評価。
Ichiro's Malt Malt & Grain
Limited Edition - Japanese Blended Whisky




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【スペック】
・2018年3月発売。
・アルコール度数48%、容量700ml。税抜価格128,000円。
・「白ラベル(ホワイトラベル)」の愛称で知られるブレンデッドウイスキー、イチローズモルト モルト・アンド・グレーンの超高級版限定品です。

・百貨店限定で発売され生産本数はわずかに500本。
・10万円を越える価格ながら、即完売した一品です。
・WWA2018ではWorld's Best Blended Whisky (limited release)を受賞。
・WWA2017でのシングルモルトウイスキー(シングルカスク)部門受賞に続き、同社に二度目の世界一をもたらしました。
・中身は羽生蒸溜所の27年物モルト、川崎蒸溜所の35年物グレーン、それに秩父蒸溜所の5年物モルトを加えているという事です。
・羽生蒸溜所は東亜酒造のかつての基幹蒸溜所であり、イチローズモルト「カードシリーズ」の原酒としても有名です。
・川崎蒸溜所は軽井沢蒸溜所と双璧をなすメルシャンの基幹蒸溜所で、主としてグレーンウイスキーを生産していました。
・かつて存在した二つの蒸溜所原酒と、現在稼働中の蒸溜所原酒のマリアージュ。
・その名の通り、ジャパニーズウイスキーの過去と未来を見通す商品に仕上がっています。


【ティスティングノート】
・水色は赤く茶けており、深い。古い洋館のレンガを思わせる。
・上立ち香は濃密に甘く、朗らか。長期熟成された羽生モルトの個性がある。
・陽性の甘い香りは重心が低く、華やかさよりも馥郁とした豊かさが際立つ。
・アップルパイを思わせるトースティな麦の甘さと蜜のような果実味の協奏。そこにかすかな燻香が潜む。
・しなやかな口当たり。グラマーな上立ち香と好対照をなしている。
・基調香はやはり甘く、芳醇。ワイン樽由来のものかベリーの様なフルーティさも存在している。
・味わいは濃厚でコクがある。バターケーキを連想させる静かな酸味とふくよかな甘味。
・乳脂肪感やねっとりした発酵感。
・舌で転がすと、シナモンを思わせる香辛料の香りと味わいが立ち現れる。長熟グレーンらしい伸びやかな香味。
・りんごのバターソテーの様。甘く、香味があり複雑。
・不思議と渋味はなく、円熟の熟成感が広がる。
・含み香では燻香が回帰し、少しく酒精感がある。秩父モルトらしい奥深さ。
・余韻は静かに長い。ほんのりピーティで苦く、清潔な味わい。レモングラスの様。
・加水をすると、煙香もより明瞭に出てきて甘味との調和を楽しめる。


【余録】
・「賞を狙いに行った訳ではないが、望外の賞が取れたウイスキー」。
・もともとは百貨店で細々と売る為のブレンデッドを企図していたそうですが、品評会に出してみたところ、日本予選を勝ち抜き、世界大会に出場し、世界一を獲得。
・見事な快挙を成し遂げたブレンデッドウイスキーとなりました。

・操業わずか10年で二年連続の世界一に輝いた蒸留所は他に例がなく、ベンチャーウイスキー秩父蒸留所(埼玉県)の製造技術とブレンド技術の高さが伺えます。
・付属の木箱も重厚で、モスグリーン色のリーフラベルがよく映えるデザインです。

・同時期発売のワールドブレンデッド ウイスキー・リミテッドエディションと比べると、一目で分かるくらいに水色が濃く、その分、味わいも芳醇。かつ余韻も長い。
・この二つの限定版はどちらも川崎蒸留所グレーンを使っているという事で、ところどころの味わいに似通った点も感じました。
・ともすれば茫洋としたものになりかねない長期熟成原酒の組み合わせに、若い秩父蒸溜所原酒がくっきりとした輪郭を与えており、なるほど高級ノンエイジ品でしか為しえない味わいです。

・定価の高さもあり、都内のバーで飲んだらワンショット2万円近く。
・おいそれと人にお勧めできるものでは有りませんが、羽生の甘さと川崎のスパイシーさ、秩父の濃さが同時に味わえる良質のウイスキーでした。

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by katukiemusubu | 2018-05-03 03:02 | 生活一般・酒類・ウイスキー | Comments(0)
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