人気ブログランキング | 話題のタグを見る

【レビュー】ブラックニッカ ディープブレンド ナイトクルーズ (ニッカウヰスキー)

感想と評価。
Review:NIKKA BlackNikka Deep Blend Night Cruise (Blended Whisky)




【レビュー】ブラックニッカ ディープブレンド ナイトクルーズ (ニッカウヰスキー)_c0124076_20405777.jpg
<スペック>
・2019年5月28日(火)発売。
・アルコール度数45%、容量700ml、価格2,000円(市価)。
・2016年のBNBSから数えること六代目となるブラックニッカの限定商品です。

・今回のコンセプトは「大人の夜を楽しむ」。(公式ニュースリリースより)
・ラベルには青い月と海へ漕ぎ出す船影が描かれ、シックなパッケージデザインです。

・定番商品であるブラックニッカ ディープブレンドをベースに、新樽で10年以上熟成させた余市蒸溜所のヘビーピート原酒(モルトウイスキー)と宮城峡蒸溜所のカフェグレーン原酒(グレーンウイスキー)をブレンド。
・ディープブレンドの系譜らしく、アルコール度数は45%と高めの設定になっています。
・ニッカのブレンデッドウイスキーとしてはFTB フロム・ザ・バレルの51%に次ぐハイアルコールな度数です。

・昨今の原酒不足を反映した仕上がりで、隠しきれない原酒の若さがありますが、しかし、その欠点をカフェグレーン原酒がよくカバーしており、またピーテッド原酒の個性も印象的です。
・ハイボールにはあまり向かない感じでしたが、ロックか水割りにして、本でも片手にゆっくりと楽しみたいウイスキーでした。

・そういう意味で「読書とウイスキー」をテーマとした一連の販促戦略とも良い相性だと思われます。

<ティスティングノート>
・水色は、明るく鮮やかな琥珀色。
・基本的にはライトブラウンだが、光の当たり方によって深い茶色にも見える。

・上立ち香は、力強く刺激的な木香。
・ウッディな新樽香とアルコール感が強く、平均熟成年数はかなり若いものと思われた。
・バニラを思わせる甘い芳香もあるが、強い酒精感と湿布を思わせる薬品臭がそれを覆っている。

・しかしカフェグレーン原酒の恩恵であろうか、思いの外、滑らかな口当たりを持っている。
・シロップの様な甘さが広がった後に、アルコールの刺激が一刺し。
・その後にピーティな基調香が広がる。スモーキーでソルティ(潮っぽい)。
・ジグザグと刺激が反復するが、その中で徐々に濃厚な潮味が現れるのだ。
・ヘビーピート原酒の面目躍如。まさに夜の海をゆく船である。
・若干のいがらっぽさが気になるが、楓の樹液を思わせる酸味と甘さが、それを上手くカバーしている。
・このあたりはブラックニッカ スペシャルを思わせるカフェグレーン原酒の包容力がよく出ていた。

・余韻はこの価格帯としては驚くほどに長く、嫌味がない。
・焦がした樽のビターな味わい。渋味と苦味がゆっくりと広がる。
・少しくオレンジを思わせる柑橘系の含み香がある。

・加水をしてもヘビーピート原酒の個性は揺るがず。濃厚な味わいは健在である。
・ストレートではどうにも飲み辛かったアルコールの刺激が和らぎ、甘さもバランスよく出てくる。
・そのため、おすすめの飲み方は、ロックまたはトワイスアップかと思う。


【参考:ブラックニッカ系一覧(各レビュー記事へのリンク)】
平成27年(2015年)
・限定品「初号ブラックニッカ 復刻版」(初号スーパーニッカ レビューの一部分)
平成28年(2016年)
平成29年(2017年)
平成30年(2018年)
令和元年(2019年)
・限定品「ディープブレンド ナイトクルーズ」←本記事

by katukiemusubu | 2019-06-01 20:39 | 生活一般・酒類・ウイスキー
<< 【レビュー】ポルフィディオ 2... 【レビュー】ゴジラ キング・オ... >>